食事・運動を頑張ってもダイエットが進まない。それ、睡眠不足が原因かもしれません。
でも書きましたが、ダイエットと睡眠には切っても切れない関係があります。
睡眠の質が低下していると、痩せないどころか、太りやすい身体になる。
そこで、睡眠の質を上げる食べ物ってなんかないの?と調べらた研究がいくつも発表されていきました。
今回は、そんな「睡眠改善のための食事術」について解説していきます。
結論から先に言っておくと、
- 体内時計を整える
- 寝る3時間前に食事を終える
- メラトニン(睡眠ホルモン)を多く分必させる食事をする
- 夕食で睡眠を浅くする食べ物は食べない
これらを意識できているだけで睡眠の質は大きく変わるでしょう。
上記した食事術の中には、「夜は炭水化物を食べた方がいいよ」「体内時計を整えるために朝ご飯はコレだ」など興味深いデータが多々あります。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
良い睡眠サイクルを創るには
最近の科学の常識では、「睡眠は量より質を重視すべきである」と結論付けられています。
質の高い睡眠についてはこちらをご参照ください。
では、良い睡眠サイクルを創るにはどうすればよいのでしょうか。
それは、「本来の人間の身体に合った生活をする」ということ。
人間は狩猟採取して暮らしていたころより、日が昇っている時に動き、日が暮れると休むというリズムで活動してきました。
それは、目の見えない暗闇で活動ことは危険であり、リスクが大きかったから。
人間の目は夜の暗闇を活動することに適していません。
だからこそ、日中に効率よく活動できるよう、夜は身体を休め睡眠の時間としていたわけです。
しかし、現代社会では夜になっても明るく周囲が見渡せ、昼に寝て夜活動しているという人すらいます。
人間の本当の力を発揮するには、身体に合った本来の生活に近づけるしかありません。
- 朝日とともに活動を始め
- 昼は狩りをするように動き
- 夜は仲間とともに健やかに時を過ごす
こうすることで、身体のリズムと実際の活動のリズムが修正されていき、睡眠の質向上に結び付いていくわけです。
この身体のリズムのことこそ、皆さん1度は聞いたことがあるであろう「体内時計」の正体です。
つまり、体内時計を整えることこそ、質の高い睡眠に直結する要素というわけです。
体内時計を整えるには?
良質な睡眠を獲得するためには「体内時計」が非常に大切。
体内時計を整えるには、朝に日光を浴びる・就寝時間を一定にするなどよく言われる一般的なテクニックがあります。
では、体内時計を整える食事術は何なのか。
それは、朝食を食べるということ。
朝食を食べることで、人間の臓器に刺激が加わり身体は「朝だ!」と感じ取ってくれます。
特に、朝食に高糖質・高タンパク質の食事をとることで、体内時計を整えやすいと言われています。
実験では、寝不足の被験者に対し、朝食をして高糖質を食べたグループと高脂質を食べたグループを比較したというものがあります。
結果は、朝に糖質多めの食事をしていた方が、寝不足による体内の炎症を抑えやすく、代謝が活発になっていたとか。
確かに、ダイエット中に糖質多めの朝食をとることは抵抗感がありますが、寝不足を感じているならカロリー収支より睡眠の質改善を優先させるべきかと思います。
また、朝食にタンパク質を多めに摂取すると、1日の食欲をコントロールできるというデータもあります。
なので、朝食は脂質を抑え、糖質とタンパク質を中心に摂取し、体内時計を整えましょう。
最後に1つ注意点。
それは朝食の時間は、昨日の夕食から10時間以上開けるということ。
夜食を1時に食べて、朝食を7時に食べるということは、カロリー過多になりすぎるリスクがあるため注意しましょう。
まぁ、カロリーを多めにとってでも早く体内時計を正常化しなければいけないという場合は、ご自分でバランスを確認しながらやっていただければ。
夕食の時間で睡眠の質が変わる
当たり前なことですが、寝る直前に食事をし、胃腸などの消化器官に負担をかけたまま寝るのはお勧めできません。
良い睡眠は、心身ともにリラックスする必要があります。
何時に食べても太ることに関係はありませんが、睡眠の質に気を配ると睡眠直前の食事は悪影響が大きそうです。
では、夕食時間は何時までに済ませればいいのか。
それは、寝る3時間前まで。
3時間もすれば消化のプロセスも進んでいき、大きな負担となることは少ないでしょう。
つまり、食事は何時までと決めつけるのではなく、「○時に寝るからその3時間前に食事を終えよう」と決める方が良いということです。
そんな中の夕食はどんなものを食べるべき?どんなものは控えた方がいいの?についてもみていきましょう。
睡眠に良い食べ物はコレ
睡眠の質を高めるには、睡眠ホルモン(メラトニン)を多く分泌させることができる食事をとることが必要になります。
メラトニン(睡眠ホルモン)はセロトニン(幸せホルモン)からつくられ、セロトニンはトリプトファン(アミノ酸)からつくられるといわれています。
つまり、食事としてはトリプトファン(タンパク質に多くある成分)を多く含む食事を摂取するということが重要というわけです。
また、食事から摂取したトリプトファンを効率よく体内に巡らせ、使っていくには炭水化物が必須。
簡単にまとめると、トリプトファンの多い肉や魚・乳製品と糖質を多く摂取するということ。
高タンパク質・高糖質 「体内時計を整える朝食」と同じですね。
いずれにしても、良質な睡眠を獲得するにはタンパク質と糖質が必要ということです。
また、青魚に多く含まれるEPAやDHAなどの脂質も睡眠の質を高めるのに効果的、というデータが多く、出てきます。
魚にはトリプトファンが多く含まれているため、夕食としてはベストな選択肢ですね。
以下は睡眠の質を高めるといわれているおすすめ食材です。
ぜひとも参考に。
- 白米
- サバ
- カツオ
- 鶏むね
- 豆腐・納豆
- バナナ
- キウイフルーツ
- ブロッコリー
- キャベツ
- 大根
調味料として
- 醤油
- 味噌
などもトリプトファンが多く睡眠の質を改善させる効果が期待できます。
夕食に野菜の味噌汁などを取り入れるのも良さそうですね。
睡眠に悪い食べ物
逆に、睡眠の質を低下させる食べ物・控えた方がいい食べ物は何かというと、
- 精製糖(砂糖などが多い食品)
- 飽和脂肪酸・トランス脂肪酸
- ジャンクフード
- カフェイン
- アルコール
当たり前なようものばかり。
カフェインに関しては、個人差が大きいようですが、睡眠の6時間前くらいからは摂取を控えるようにしましょう。
夜ご飯に不健康そうなものをやめるというだけでも効果が出る人は多いです。
特に、市販された加工食品や、揚げ物、お菓子などを食べている人は注意しましょう。
まとめ
最後に今回のまとめを。
「睡眠の質を高める食事」とは、
- 体内時計を整える朝食
- トリプトファンが多いタンパク質
- 栄養の巡りを良くする炭水化物
- 魚の脂など、良質な脂質
- 加工食品は避ける
これを知っているだけでも睡眠は大きく変わってくるでしょう。
ダイエット中は夜に炭水化物を控えているという人が多いですが、睡眠の質を考えると少しでも摂取した方がよさそうですね。
まぁ、そこらへんは自分の体調をみつつ試していっていただければ幸いです。