お菓子やファストフードなどの超加工食品はダイエット中避けるべきなのか。
実際、摂取カロリー<消費カロリーの関係を守っていればダイエットは可能です。
では、カロリーやPFCバランスさえ気を付けていれば超加工食品を食べてもいいのかといわれると疑問が残ります。
確かに、超加工食品を食べてもダイエットは可能です。
しかし、ダイエットと超加工食品の相性は最悪。
お菓子などを適量で止められる意志の強い人はダイエット中でも食べていいとは思いますが、私のように意志力がなく、ついつい食べ過ぎてしまうような人は摂取を控えた方が無難。
今回は超加工食品とダイエットの関係についてみていきましょう。
超加工食品とは
超加工食品とは、加工度が高く生成の過程で多くの手が加えられた食べ物。
簡単に言うと、工場などで大量生産された加工食品です。
包装されているお菓子はもちろん、コンビニに売っているパンや弁当・飲食チェーン店で提供される料理なども。
食べ物は加工度によってグループ分けされていますが、超加工食品は最も加工度が高い物であり、様々な健康被害が報告されているんです。
複数の研究をみると、がんや糖尿病のリスクを上げたり、生活習慣病の要因になったりと、身体にとってはマイナスのようですね。
その中で、今回紹介するのが肥満になるリスク。
その原因についてもみていきましょう。
超加工食品で食欲が暴走する
食欲を暴走させる原因でもお話しましたが、超加工食品は脳の報酬系に作用し食欲を亢進させる働きがあります。
2013年に報告された肥満研究に関する論文によると、次のように述べられています。
- 人間の消化器系・感覚・脳は200万年前のものと変わらず、古代の環境に合った機能となっている。
- 古代にはカロリーがあるものが貴重であり、生存のためにカロリーを求めるように進化してきた。
- 人間の脳はカロリーを摂ることで報酬系が働き、高カロリー・高糖質・高脂質のものを求めるようにプログラムされている。
- 古代は食事報酬の高すぎるものがなかったため問題は起きていなかったが、食べ物に溢れる現代では肥満という形で問題になりつつある。
人間にはもともとセットポイントと呼ばれる機能が備わっており、太らないようにできています。
しかし、複数の研究から示唆されているように、食事報酬の高い、古代にはなかった超加工食品は食欲を亢進させ、1日の総摂取カロリーを上げると分かっているんです。
つい食べ過ぎてしまう食べ物
超加工食品がセットポイントを乱しやすいってのは疑いようのない事実。
脳が快楽を感じる食べ物を食べると食欲の抑制が効きづらくなる
つまり、美味しい物は食べ過ぎるということですね。
とはいえ、旬の食材の美味しさや、熟成によるうま味などはセットポイントを乱すことはありません。
セットポイントを乱すのは、脳が本能的に美味しいと感じる、勘違いで美味しく感じる食材。
具体的には、
- 高糖質・高脂質
- 塩分が多い物
- カロリー密度の高い物
- 線維が少ない物
- 苦みがない物
これらの食事は太古の昔には存在しなかった・あっても貴重でめったに手に入らなかった物。
そのため、人間にはこれらの食べ物を制御する機能が弱いというわけです。
特に、糖質・脂質・塩分を絶妙なバランスで配合した商品は脳の混乱を招き、食欲のコントロールを奪います。
少量なら問題ないお菓子やジャンクフードでも、食欲を乱し食べ過ぎに繋がってしまっては本末転倒。
ダイエット中は食べ過ぎをなくす工夫は必要不可欠ですね。
まとめ
最後に今回のまとめ。
- 人間の機能は太古の昔と変わらない
- 昔になかった・手に入りずらかったものは食欲の抑制が効きづらい
- 超加工食品は脳を混乱させ食べ過ぎを招く
- ダイエット中は食欲をコントロールする工夫をすべき
お菓子などのジャンクフードは適量であれば悪い物ではありません。
良くないのは脳を混乱させ、食欲を乱すこと。
超加工食品の摂取を少量で止められ、心の栄養と割り切って考えられる人ならダイエット中でも食べてOK。
しかし、私のように超加工食品を食べると食欲が乱れ、暴走してしまうというような人は、いっそのこと摂取を控えた方がストレスなくダイエットを進めていけます。
摂取を控えて1週間は時々食べたい欲が出てきますが、それ以上たつと欲がほとんどなくなり、最終的には全く欲しくなくなるはずです。
むしろ、本物の食材で作った料理を好むような身体になるでしょう。
お菓子を食べないとストレスになるのか、たくさん食べないとストレスになるのかは人それぞれ。
いずれにしても、超加工商品を減らすことは食欲の安定・ストレス耐性・集中力・意志力の向上など多くのメリットがあります。
ダイエット中は超加工食品の摂取を控え、本物の食材を美味しく食べるという方法をとってみてはいかがでしょうか。