人間は食べた物でできています。
何を食べるか・どう食べるかによって身体の反応は変わってきますが、加工度によっても人間の反応は異なります。
そして、現代人に多い肥満・糖尿病・高血圧などの生活習慣病は加工度の最も高い超加工食品の摂取が原因ではないかとも言われているんです。
お菓子はやめるべき?ダイエットで超加工食品は食べない方が良い理由。でもお話しましたが、人間の身体機能の多くは200万年前の人類と変わらず、太古の環境に適したように進化してきました。
だからこそ、人間の身体はまだ超加工食品に対応できていない。
本来のパフォーマンスを最大限発揮するには、太古のような加工度の低い物を積極的に摂取し、加工度の高すぎるものを少なくしていった方が良。
今回はそんな食品加工度の分類を理解し、ダイエット中は何を積極的に食べ、何を控えればいいのかについてみていきましょう。
加工度による4つの分類
2009年、サンパウロ大学の研究者らが提唱したNOVA分類によると食品は以下の4グループに分かれます。
- 未加工・最小加工食品
- 加工食材
- 加工食品
- 超加工食品
これらの分類は、肥満研究とも密接に関わっており、食品を分類する方法としては幅広く使われているものです。
簡単に言うと、加工度の低い物は昔から食べられてきた伝統食。長い歴史の中で安全性が証明されている物になります。
逆に加工度が高くなればなるほど、現代になって出てきた添加物や化学物質を含み、まだ人体にどのような影響が表れるかわかっていない物になります。
研究では「超加工食品こそ肥満の元」「超加工食品で病気になりやすい」としているデータもあるようで、人体にとってはメリットよりデメリットの方が大きいようです。
それでは、それぞれのグループについてもみていきましょう。
1.未加工・最小加工食品
グループ1は未加工か最小加工(乾燥・ボイル・冷凍・真空パック)
具体的には、
- 新鮮な野菜・果物
- 生の肉・魚
- 卵
- 穀物(米・小麦など)
- 乾物
- 牛乳
- ナッツ類
グループ1は大昔より伝統的に食されていた食材です。
新鮮でなくとも、乾燥させて保存期間を長くする昔ながらの工夫による加工も第1グループです。
ダイエットでも健康食生活でも積極的に摂取したい食べ物ですね。
2.加工食材
グループ2は、グループ1を調理するために使う加工品。
- 調味料(塩・砂糖・醤油・味噌・ケチャップなど)
- 調理油(オリーブオイル・サラダ油・バターなど)
- ハーブやスパイス
グループ2は調理に使う食材。
醤油や味噌などは古くの歴史を持つ伝統的な加工食材です。
料理の味を引き出すためにも、日々の食事を楽しむためにもバリエーション豊富につかってみることをおススメします。
ここでの注意点が、調味料ならなんでもグループ2の加工食材ではないということ。
原材料がシンプルな醤油や味噌、ケチャップ、ソースなんかは良いですが、添加物の多い焼き肉のたれや○○の素は超加工食品に分類されます。
何事もシンプルなものが吉。
調味料に迷ったら、原材料がシンプルなものを選びましょう。
3.加工食品
グループ3は、グループ1とグループ2を組み合わせたシンプルな物。
具体的には、
- 缶詰め
- 味付けナッツ
- チーズ・ヨーグルト
- 燻製肉
- パスタ
- パン(パン屋さん作った包装されていないもの)
加工食品のなかでも加工がシンプルなものがグループ3。
シンプルの定義は難しいところですが、素材が5種類未満という基準くらいがいい具合かと。
また、お菓子も袋詰めされていないこだわって作ったものはグループ3の加工食品かもしれませんね。
こだわりのパン屋さんで焼かれたパンも安全で健康的な加工食品。
加工度の低い物であれば人体への悪影響はさほどありません。
ダイエット中でも適量を好きに食べて問題ないかと思います。
4.超加工食品
最後のグループ4は、工業的に加工された食品。素材の種類も多く、大量生産され、パッケージングされたものです。
- ファストフード
- インスタント食品
- スナック菓子
- 菓子パン
- 清涼飲料水
これらは工業的に大量生産され、安価に簡単に手に入ります。
忙しい現代人を助ける画期的な食品たちではありますが、研究では人体に多くのデメリットを来す可能性があると示唆されているため、日常的な摂取は控えた方が無難でしょう。
超加工食品の摂取は量に気を付ける工夫が必要そうですね。
まとめ
最後に今回のまとめ。
- 食品は加工度によって4つに群類される
- 加工度の低い物、伝統的な食品は人体へのデメリットが少ない
- 加工度の高い、工業的に創られた食材は人体に悪影響がある可能性がある
簡単に言うと、食べるものでもなんでもシンプルが1番ということですね。
もちろん、超加工食品は絶対に食べてはダメというわけではありません。
食べ物は身体の栄養だけでなく、心の栄養。
超加工食品も摂取量には十分気を付け、適量を心の栄養として摂取するのはストレスケアにもなりますし、ダイエット中でも問題ないでしょう。
日々のストレスケアを欠かさず、加工食品と上手く付き合っていきましょう。
個人的には、グループ1~3(未加工~加工食品まで)はOK。超加工食品は食べても月1.2回でストレスなく生活できています。
最初は超加工食品がないと生活が大変という方もいるかもしれませんが、1週間ほどすれば慣れてきて超加工食品なしの生活も十分満喫できますよ。