ダイエットの成功は心理的要因に左右されます。
「ストレスで太るの?ダイエットの最大の敵、ストレスについて…」でもお話しましたが、ダイエット中のストレスは精神的な疲労の影響で食欲アップ・満腹感ダウン。
過度なストレスがかかるダイエットは成功しないどころか、痩せづらく・太りやすい身体になってしまいます。
「疲れたりストレスがかかったりしていると甘い物が欲しくなる」「休みの日はついつい食べ過ぎてしまう」
そんなストレス食い・無意識の食欲対策として最も有効なのがマインドフルネスイーティング。
このテクニックを身に着けることができれば痩せて一生太らない身体を手に入れることができます。
そんなマインドフルネスイーティング実践編についてみていきましょう。
目次
マインドフルネスイーティングとは?
マインドフルネスとは、「今、ここに集中する」ということ。そして、マインドフルネスイーティングとは、マインドフルネスに食事を行うこと。
マインドフルネスと聞くと、座って目をつぶる瞑想などを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、瞑想をしなくてもマインドフルネスに生活することは可能です。
歩いている時でも今を感じる。会話をしていても今に集中する。
しかし、現代人は「心ここにあらず」の状態で生きている人が多い。
過去の経験を思い出していたり、未来の心配をしていたり、今を犠牲に過去や未来を想像してしまいます。
「心ここにあらず」の状態では、1日の生産性が落ちるだけでなく、悪習慣に気づかないということさえあります。
その代表例が肥満。
肥満の原因は無意識のうちに悪習慣(特に食べ過ぎ等)を続け、慢性化したもの。
マインドフルネスはこの無意識に気づき改善させていくというものです。
そのために、最も効果的と言われるマインドフルネスイーティング5stepについてみていきましょう。
step①:食事に集中できる環境を整える
マインドフルネスイーティングの基本は「食事に集中する」ということ。
食事はゆっくりと「今、ここに集中」できるよう環境を整える必要があります。
食事中はTVをみたり、スマホをいじったりしない。というのが大前提です。
また、ながら食いやつまみ食いなどはマインドフルネスとは言えません。
食事をするときは、リラックスできる環境で、食事を楽しむということが重要になるわけです。
もちろん、家族や友人と一緒に食事をしてはいけないというわけではありませんが、会話にばかり目を向けるのではなく、食事に集中する姿勢が大切です。
マインドフルネスイーティングに慣れるまでは、なるべく静かな環境で、注意がそれるものを周りに置かないという環境調整が必要です。
step②:自分の空腹感を知る
環境を整えた後は、自分の感覚を知るということ。
特に、自分の空腹感については念入りに理解することを試みましょう。
おすすめの方法としては、
- 空腹感の10点スケール
- 満腹感の10点スケール
この2つを分けて考えるということ。
空腹感10点が今にも倒れそうなくらい飢餓状態、0が少しも空腹ではない
満腹感10点がこれ以上入らないくらい満腹、0がぜんぜん満腹感を感じない
上記の図で分かる通り、人間の食欲は満腹か空腹かの「全か無か」ではありません。
空腹でもなければ満腹でもないという状態(線が重なっている状態)も存在します。
この2つを分けて考えることができるようになれば、腹7分目を意識しやすいというわけです。
食べる前に、この2つのスケールで「今の自分の状態」を確認しましょう。
空腹スケールが5以上なら食べるべきですし、満腹スケールが8以上なら食べる必要はないでしょう。
人間のパフォーマンスが最も良い状態は2つの線が重なっている状態。
この状態の時間を長く保てるように、自分自身の空腹感をチェックしてみましょう。
step③:五感全てで味わう
このstepでやっと食べるという行動に移ります。
視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚 全てで味わう。
- 視覚:食べ物の見た目は?何色?新鮮そう?
- 聴覚:食べる時はどんな音がする?周囲の環境は何が聞こえる?
- 触覚:硬い?柔らかい?ザラザラ?すべすべ?
- 嗅覚:どんな香り?香ばしい?フルーティー?
- 味覚:どんな味?甘い?しょっぱい?苦い?
これらの感覚を総動員させて味わってみましょう。
普段食べていた味や食べたことのある物でも、五感全てで味わうと違った美味しさに気づくかもしれませんよ。
反対に、今まで好きだと思っていたものも、実はそんなに好みではなかったと気づくこともあります。
無理して好みでない物を食べる必要はありません。
自分に合った、自分の身体が求めているものを探せばよいのです。
step④:自分の感覚を確認する
食べ物を味わった後は、感覚を確認するステップに入ります。
「この食べ物を食べて自分はどう感じた?」「幸福感を感じた?」「嬉しい気持ちになった?」「そこまで変化はしなかった?」
また、「自分の空腹感と満腹感のスケールはどう変わった?」
食べる前と後で自分にどのような変化が起きたのかをチェックする習慣を付けましょう。
この習慣がないと、自分のお腹具合を感じ取る事ができず、必要以上に食べてしまう・必要量に達せず飢餓状態となるなど、様々なデメリットが出てきてしまいます。
ここで食事を終わりにした方がちょうどいい、自分に合った適切な量を判断できるようにしていきましょう。
step⑤:選択する力を鍛える
最後のステップは「選択する力」です。
マインドフルネスイーティングは食べ過ぎをしないようにするテクニックではありません。
自分が快適と思える選択をするための食事術です。
つまり、食べ過ぎはダメ・お菓子やジャンクフードはNGということではない。
時には、食べ過ぎることやジャンクフードをドカ食いする日があってもいいんです。
大切なのは、無意識に行動しないこと。「自分自身が選択してその行動をしている」と理解すること。
お祝い事や新年会など、特別な日や自分自身の選択で食べようと決めた日に「これ以上食べたらちょうどいい範囲を超えてしまう」と理解しつつも食べるということだっていいんです。
また、普段食べるもので「新鮮な野菜を食べる」「お菓子を食べる」などの判断にも、自分自身がマインドフルネスになり選択するということが重要。
この「選択する力」はすぐに身につくものでもありません。
時間をかけて、自分自身の「選択する力」を鍛えていっていただければ幸いです。
まとめ
最後に今回のまとめ。
- マインドフルネスイーティングを身につければ、一生太らない身体を手に入れられる
- ステップは5つ「環境調整」「満腹・空腹スケール」「五感で味わう」「変化の確認」「選択する力」
- 無意識の選択をやめ、「今、ここ」に集中する
マインドフルネスイーティングは身に着けることが難しいテクニックです。
しかし、身につけることで多大なメリットを感じることができるテクニックでもあります。
1日2日で簡単にできるものではありませんが、身に着ける挑戦をする価値のあるものです。
記事では紹介しきれないこともありましたので、もっと詳しく実践していきたいと思った方は文献や書物にて学んでいっていただければと思います。
また、このブログでもダイエットと心理学の関係にはいろいろと書いていこうと思うので参考にしていただければ…。