世の中には、「糖質制限ダイエット」「16時間断食」「カロリー制限」など様々なダイエット法が存在しています。
多くの方法が存在するからこそ、何が正しいのかわからなくなってしまう。
実は、どんな方法でも「ある要素」さえクリアしていれば必ず体重は減っていきます。
それは、摂取カロリー<消費カロリー。(自分が摂取しているより多くエネルギ―を消費するということ)
これが、ダイエットの原則(絶対法則)と言っていいでしょう。
その原則から考えると、食べる量を減らせばダイエットは成功すると勘違いしてしまう人がいますが注意が必要です。
確かに、食べる量を減らせば体重は減っていきますが、筋肉も減ってしまい、見た目・体脂肪率に変化はないでしょう。
一般的なダイエットの成功は、無駄な体脂肪を減らし、心身ともに健康な肉体美を手に入れること。
そのためには、適度な筋肉量を維持しつつ体脂肪を優先的に減らすしかありません。
つまり、「筋肉を維持できるだけ食べる」これがダイエットの成功法則です。
そのためにはどうすればいいのか、それぞれ解説していきます。
目次
どんなダイエット法も続ければ結果は同じ
ダイエット法には、「糖質を抑えるもの」「脂質を抑えるもの」「バランスよく食べて全体的にカロリーを抑えるもの」など様々な方法があります。
これに関して、「どの方法が1番痩せるの?」という疑問に1つの答えが出ました。
2014年カナダで発表された論文によると、以下のような結論となりました。
- ダイエットは長期的(6ヵ月以上)に継続できる方法を選ばないとリバウンドのリスクが高い。
- 糖質制限の方が短期的(開始から6か月目まで)に見ると効果は高かったが、大きな差というわけではない。
- 長期的(6ヵ月以降)にみると、どの方法でも有意差はなし。
- 心理的サポート(トレーナーやコーチ)は開始直後に特に効果的。
- ダイエットとエクササイズの組み合わせは効果的である。
※この論文はデータの数が多く、信憑性が非常に高い。
消費カロリーと摂取カロリーの差が一緒ならどんな方法でも効果は一定。
もちろん、摂取カロリーや消費カロリーを完璧に把握することは不可能ですが、目安として考えるだけでも何もないよりマシということですね。
上記の結論からわかる通り、「自分が長く続けられる方法が最強」ということですね。
ダイエットは最低でも半年、できれば1年以上継続しなければというポイントにショックを受ける人は多いと思いますが、「1日で痩せることもなければ、1日で太ることもない」。
継続させなければいけないからこそ、長く続けられる方法を選ぶということが大事というわけですね。
カロリー計算や糖質制限などがストレスなくできる方ならその方法を試してみれば良いでしょうし、厳しそうなら「自分に合ったダイエット法」を探す必要がありそうですね。
時間を長くかけることで筋肉の減少も抑えられるというデータは非常に多いため「筋肉を維持する分だけ食べる」という成功法則とも一致していますね。
この研究では10㎏前後のダイエットを対象としたものなので半年~1年としていますが、
2~5㎏程度の軽いダイエットなら2か月~半年くらいでも良い気はしますが。
いずれにしても、1ヵ月で1~2㎏程度のスローペースでダイエットを進めていくことがポイントとなりそうです。
筋肉を維持する3つのポイント
筋肉を維持するためには、3つのポイントをおさえておく必要があります。
それは、以下の3つ。
- 食事
- 運動
- 休息
当たり前なことですが、食べる量が少なくなり栄養が入ってこなければ、人間は生存のために身体(脂肪や筋肉)からエネルギーを創ります。
この際、肉体の脂肪からエネルギーを創り出すことを体脂肪が燃えているということになり、ダイエットが進むわけです。
しかし、人間の身体で燃費が悪い(カロリーを多く消費している)ものは脂肪より筋肉。
人間の身体にとって、必要以上にある筋肉は余計なエネルギーを消費する邪魔者。
摂取するエネルギーが少なく飢餓状態にある際は邪魔者(使わない筋肉)からエネルギーを優先的に生み出します。
このような状態になってしまうと、脂肪より筋肉を優先に分解し、痩せづらく太りやすい身体(リバウンドする身体)になってしまうわけです。
そんな、リバウンドする身体にならないためにも、「今ある筋肉は必要な筋肉だ」と身体に教える必要があるんです。
その教える作業こそが動くこと。
そして、動くいて傷ついた筋肉を修復すること=正しい休息
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.筋肉が使うだけ食べる
大前提として、「筋肉を維持するなら、タンパク質を多めに摂取」ということがありますが、こちらに関しては別記事にて書いてあるので割愛します。気になる方はぜひこちらを。
タンパク質を極めろ。ダイエット中のタンパク質は何を?どのくらい?
人間は、摂取するエネルギーが少なくなり飢餓状態になると、身体にある筋肉や脂肪からエネルギーを創ります。
ダイエットには摂取カロリー<消費カロリーの関係という絶対法則があるため、入ってくるエネルギーが少なくなるのはある意味仕方がないこと。
しかし、明らかに摂取カロリーが低くなると、身体がエネルギーを使いづらくなる省エネモードになってしまうので、適切な調整が必要。
このカロリー調整についてはこちらをご参照ください。
【要注意】知らないと損するカロリー調整。身体を変えるために最も大切な概念。
人間の身体は、エネルギ―を肝臓や筋肉に貯蔵し、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積されています。
つまり、筋肉に入るエネルギ―容量を守っていれば急激に体脂肪が増えるということはありません。
身体についた余分な体脂肪は、筋肉が使えるエネルギ―の容量オーバーをした結果。
必要量を食べるということさえ習慣化できれば太るということはあり得ないということですね。
2.今までと同じ負荷がかかるよう動く
筋肉を維持するポイントとして、食事の次に大切なことが、筋肉を使うこと。
筋肉の役割は身体を動かすということ。
動くことが少なくなり、使わなくなった筋肉は身体にとって必要ありません。
例えば、狩猟採取して暮らしていた原始人は、食べるものが少なく飢餓状態でも狩りをするために身体を動かす必要がありました。
身体を動かさなければ、食べ物を手に入れることができない。身体を動かすには筋肉が必要。
だからこそ、身体にとって筋肉の必要性は高く、筋肉を分解するより脂肪を優先的に消費しエネルギーにできていたわけです。
人間の身体にとって、筋肉はあるだけでエネルギーを使う燃費の悪い邪魔者です。
しかし、身体を動かすという重要な役割があるからこそ、分解されずに存在できているわけです。
筋肉を今のまま維持しようと思ったら、今ある筋肉はまだ使っている・役割を果たしていると定期的に身体に教える必要があるわけです。
エクササイズのメリットについてはこちらの記事もご参照ください。
筋トレのメリットを並べてみた。トレーニングは週に何分以上やればいいのか。
3.疲労困憊にならないよう休む
最後は休息。
筋肉を動かせ、と言っても休息は大切。
エクササイズはあくまで、「筋肉は使っているから分解しちゃダメだよ」と知らせる手段。
エクササイズによって疲労した筋肉を回復させるのは食事と休憩です。
良く動き・よく食べ・よく休む
これ頃が基本であり、最も大切ということですね。
「食べて瘦せる」の正体
理想のダイエット法は「食べて痩せる」。
どんなに小食な人や意志力で食欲を抑えられる人でも、食べないで生きていける人は存在しません。
「食べる」という行為は、栄養摂取の目的だけでなく幸福をもたらすものだからです。
そして、「食べる」ということは「自分の身体にとっての必要量」。
生活スタイルや好きなもの、日々の活動量が同じ人はいません。
だからこそ、必要量も違ってきます。
人間は自分にとっての必要量を摂取していれば「太りも痩せもしない健康的な肉体」になるようプログラムされています。
1日で痩せることもなければ1日で太ることもない
だからこそ、ダイエットは長期的に継続できる「自分に合った方法」を見つけるしかない
これが最も大切なことですね。
最後になりますが、「食べて痩せる正体」とは、「自分にとっての必要量を見つけ、自分に合った方法で継続していく」ということ。
こちらの記事も参考に。