人間の食欲は身体から送られるSOSのサイン。
お腹がすいてるのがエネルギーの不足を教えてくれているように、「甘い物が食べたい」「しょっぱい物が食べたい」といった特定のものを食べたいという食欲にも理由があるんです。
人間の身体は進化の歴史の中で、自分の身体が求めているものを把握し、獲得できた者しか生き延びることができませんでした。
だからこそ、今を生きる我々も自分が本当に欲しているものを把握するサインが存在するんです。
そのサインこそが食欲。
しかし、現代社会は昔と違い、食べ物に溢れる飽食の時代。人類が本能的に美味しく感じる商品が多く出回り、本当に求めているものがわかりずらくなりました。
その結果、本当に求めている者とは違う食べ物を摂取することになり、肥満や高血圧・糖尿病といった生活習慣病が広まっているというわけです。
自分の食欲はどこ過多来ているのかをしり、自分の食欲をコントロールするすべを身につけましょう。
食欲をコントロールし、自分が本当に求めているものを摂取することができれば今よりも綺麗で機能的な身体になることは間違いありません。
それでは早速見ていきましょう。
甘い物が食べたい時
甘い物が食べたいと感じる場合はタンパク質が不足している可能性が高いです。
その原因としては脳の疲れ。
ストレスが多くかかったり疲れているときなどに甘い物が欲しくなるという人は多いですよね。
その原因としては、疲労によって脳内のセロトニン(幸せホルモン)が不足し、快楽を求めるために即時的なエネルギーになる糖分を求めているから。
糖分を摂ることで一時的に幸福を感じることは出来ますが持続性はありません。
セロトニンはタンパク質の構成要素であるアミノ酸からつくられるため、タンパク質が不足している状態だとセロトニンが満たされることはないんです。結果的に、ずっと甘い物の欲が収まらないというわけですね。
甘い物が無性に食べたいというときはタンパク質を十分に摂取できているかを確認してみましょう。
また、甘い物の欲がすごい時はタンパク質不足以外にも、そもそもエネルギーが足りていない可能性があります。
甘い物=糖質は身体を動かすエネルギーです。
過剰摂取は肥満の元ですが、適度な摂取なら太るということはありません。
甘い物欲がすごい時は、栄養バランスよく食事をしているかの確認は必要そうですね。
バランスよくとっているはずなのに、欲が抑えられないという人は日々のストレスケアをしっかりと行い、タンパク質を多めに摂取してみましょう。
適度な糖質・脂質・タンパク質の摂取量についてはこちらを。
タンパク質を極めろ。ダイエット中のタンパク質は何を?どのくらい?
炭水化物を極めろ。ダイエット中の炭水化物(糖質)は何を?どのくらい?
しょっぱい物・脂っこい物が食べたい時
ジャンクフードや揚げ物といった脂っこい食べ物が食べたいときはミネラル、特にカリウムが不足している場合が多いです。
人間の体温がいつも36度前後なように、人間の体内の電解質(塩分濃度みたいなもん)も一定に保たれています。
そして、ミネラル(ナトリウム・カリウム・マグネシウム)などは体内の電解質を整えるのには欠かせません。
人間は、食べ物に溢れる時代になる前までナトリウムを主に天然の塩から摂取していました。
天然の塩にはナトリウム以外に、カリウムやマグネシウム等も摂取できたからです。
だからこそ、ナトリウム不足していると感じるとしょっぱい物が欲しくなるというわけです。
しかし、現代でよく使われる塩分は生成された塩でナトリウム以外のミネラルが含まれていません。
結果として、しょっぱい物を求めても、カリウムやマグネシウムを摂取できず、電解質に異常をきたし、浮腫みなどの症状となって現れるわけです。
また、脂っこい物は塩分との親和性が高く、現代人は脂物=塩分を摂取できる誤認し、ミネラル不足で脂っこい物を欲してしまうというわけです。
しょっぱい物・脂っこい物が食べたい時は、ミネラル不足を疑ってみると良いかもですね。
普段から使う塩を天然の塩にするという対策も良いかと。
すっぱいものが食べたい時
すっぱいものが食べたい時は身体に肉体的疲労がかかっている場合が多いです。
肉体的な疲労がたまると、疲労回復効果のあるクエン酸を求めて身体を回復させるように食欲が増します。
そんな時はレモンやオレンジといった柑橘系の果物やお酢などを摂取してみましょう。
また、タンパク質にも疲労回復効果は期待でき、鶏むね肉に多く含まれるイミダゾールペプチドと呼ばれる物質も疲労回復効果があります。
すっぱい物欲は決して悪いものではありません。
鶏むね肉にポン酢をかけて食べるなど、疲労回復効果も狙いつつ、ダイエットに適した方法も取れますね。
辛い物が食べたい時
最後に、辛い物が食べたい時。
辛いのも欲はストレスの表れです。
ストレスの疲労がかかりすぎると、他の刺激でストレスをやわらげようと辛味を求めます。
辛い物を食べるとアドレナリンと脳を興奮させるホルモンが分泌されるためストレスの対策として辛味を欲するわけですね。
しかし、辛味も悪い物ではありません。
辛味の成分であるカプサイシンは発汗・代謝促進・脂肪燃焼効果が期待できるためダイエットには効果的です。
料理にもよりますが、辛い物=ダイエットに不向きということはないので、辛い物が食べたい時は調味料等で辛味をプラスするといった対処法が良いでしょう。
まとめ
最後に今回のまとめ。
- 甘未を欲する:脳の疲労(対処法はタンパク質を摂取。過度なダイエットをしていないかチェック)
- 塩分・脂質を欲する:電解質異常(ミネラルを積極的に摂取)
- 酸味を欲する:肉体的疲労(柑橘類やお酢を摂取。同時に鶏むね肉も取ると良い。)
- 辛味を欲する:ストレスが多い(調味料とうで辛味を付ける)
もちろん、日々のストレスケアとバランスの良い食事が大前提。
それでも補えない場合は食欲に正直に、本当に身体が求めている食べ物を食べてあげましょう。
お菓子やジャンクフードは絶対にダメというつもりはありませんが、身体が本当に求めている食べ物は人類が昔から食べていた伝統的な食べ物のはずですよ。