「休日はついついお菓子を食べ過ぎちゃう」「ダイエット中にお菓子をやめられない」そんな人も多くいると思います。
コロナ過のストレスや日々の疲労によって甘い物やジャンキーなものが食べたくなるのは人間の構造上仕方がないこと。
そんなお菓子中毒から抜け出すには心理的アプローチが効果的。
心理を知り、つらい休日過食やストレス食いといった症状を克服していきましょう。
結論から言うと、「食べる前にお菓子を食べた想像をする」だけ。
ある研究によると、お菓子を食べた想像をするだけで40%もお菓子の摂取量が減ったんだとか。
こんな簡単にできる心理テクニックについて詳しくみていきましょう。
お菓子がやめられない理由
お菓子をやめる方法を知る前に、なぜお菓子がやめられないのかについてみていきましょう。
お菓子がやめられなくなる理由は、人間の報酬系によるものです。
人間は身体の構造上、食べ物からエネルギーを摂取しないと生きていくことができません。
特に、「すぐにエネルギーになる糖質」「エネルギー密度の高い脂質」は貴重なもの。
大昔の人類は、貴重な糖質・脂質を積極的に摂取し、生き延びることができました。
反対に、糖質・脂質を好まない人類は生存競争に敗れていった。
つまり、今生きている我々は「糖質と脂質を好む人類の生き残り」というわけです。
そんな、「糖質と脂質を好む性質」を利用し、企業努力につくられたものこそがお菓子。
甘い砂糖とクリーミーな脂質を人間が報酬を感じやすい比率で掛け合わせたお菓子を美味しいと感じるのは進化の歴史上仕方がないこと。
進化のプロセスでは報酬に忠実に従い、エネルギーを蓄積していた方が生存競争に有利だったからです。
お菓子がやめられないのは、意志力が弱いからではありません。進化の過程上仕方がないこと。
そんな、進化のプロセスに意志力で打ち勝つのは至難の業。だからこそ、意志力ではなく身体の構造を利用してやろうというアプローチこそ、心理的アプローチなんです。
想像だけでお菓子の摂取量が減ったという研究
今回紹介する心理テクニックは、脳の報酬系に深く関係しているドーパミンを利用するというもの。
ドーパミンは快楽物質とも呼ばれ、「もっと成功したい」「もっと食べたい」「もっと○○したい」など、モチベーションをアップさせる働きがあります。
ドーパミンは、即時的な快楽を生むが長く続かないという特徴を持っています。
お菓子を食べ過ぎる原因にも大きく関与しており、
お菓子を食べる→ドーパミンが出て快楽を感じる→快楽は長続きせず次の快楽を求める→もっと欲しくなる
このように反応してしまいます。
このドーパミンを利用するために行われた研究が「お菓子を食べる前にお菓子を食べた想像をする」というもの。
この研究では被験者を ①頭の中でチョコを30回食べる想像をする群 ②頭の中でチョコを3回だけ食べる想像をする群 の2グループに分けました。
その後、全員に好きなだけチョコを食べさせたところ、結果に大きな違いが見られました。
結果は、30回食べた想像をした群は、3回だけの群より摂取量が37%も少なかった。
また他の研究でも、お菓子を食べさせる前に ①お菓子を大量に食べている写真を見せる群 ②関係ない写真を見せる群 に分け、「写真の中に自分がいると想像してください」とお願いする。その後のお菓子の摂取量を比較すると、
お菓子を食べている写真を想像させた群は自然とお菓子の摂取量が減っており、お菓子を食べた満足感がアップしていました。
他にも似たような研究は行われていまして、「事前にお菓子を食べた想像をする」だけで自然とお菓子の摂取量は減るといわれています。
その理由についてもみていきましょう。
想像だけでお菓子の摂取量が減る理由
上記したような研究結果が出る理由としては以下のように考えられています。
- お菓子を想像するだけでもドーパミン(快楽物質)が出る
- ドーパミンによってお菓子への欲がアップ
- 再度想像してドーパミンますますが出る
- ドーパミンがたくさん出ている状態に脳が慣れてきて興奮が落ち着く
- お菓子の摂取量が減る
お菓子を食べ過ぎてしまう1番の原因は、脳の暴走。
脳が暴走しても、その反応に慣れちゃえば、対処も簡単という当たり前な原理ですね。
また、あらかじめ創造でもお菓子を食べるというプロセスをふむことで、マインドフルネスな状態になり、「今、ここに集中」しやすくなったからだと考えられます。
人間は食事に集中し、自分の必要量を食べていれば太らないと言われているので、1度食べたいという欲望から距離をとる事ができるというのもポイントかもしれませんね。
研究で報告されているように、「食べる前に食べる想像をする」ことで満足感がアップするというのも、食事に集中した効果でしょう。
ダイエットでもなんでも、食事は楽しむもの。
より美味しく、より満足感をアップさせてくれるという心理テクニックはありがたいです。
まとめ
最後に今回のまとめ。
- 糖質×脂質=脳が混乱しやすい快楽物質
- 進化の歴史上、快楽物質を求めるのは仕方がないこと
- 脳の混乱を抑える手段として「食べる前に快楽物質を食べる想像をする」
- 想像するだけで脳が慣れ、混乱が落ち着く
脳の混乱は食事報酬の高さや食事のバリエーションが多すぎる時にも起きやすいといわれています。
日々の食事が脳を混乱させていないかチェックするというのも重要そうですね。
脳の混乱を直すことはダイエットの成功を左右します。
そんな方はセットポイントについても学んでみましょう。
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