ダイエットは9割以上が失敗するといわれるほど成功率が低く、1人で成功させるのは難しいといわれています。
そんなダイエットも仲間を見つけることで成功率が大幅にアップする。
その理由は継続しやすいから。
どんなダイエット方法でも継続が鍵。そんな継続を促す好ましい仲間を見つけることでダイエットははかどるというわけですね。
では、どんな仲間をどこで、どうやって見つければいいのか。
好ましい習慣を身に着けるための仲間の科学。早速見ていきましょう。
継続には仲間の存在が1番だ
2017年に行われた「運動を習慣化するのに最も良い方法」を調べた研究によると、継続に1番関与が大きかったのは仲間の存在だったと報告されています。
この研究では、「お金」「競争」「仲間」の3グループに分け、運動継続の関係を調べたものです。
この3つはどれも効果はあるが、お金<競争<仲間の順で大きな効果を発揮するんだとか。
具体的な数値をみてみると、
- お金で釣った群:約1.5倍ほど運動の習慣が増えた
- 他人と競争させた群:約2倍ほど増加
- 運動仲間を作った群:約3倍も運動習慣が増加した
他の研究データをみても、家族や友人と一緒にダイエットをすることで、減量効果が2~3倍もアップすると言われております。
その理由としては、人間の行動は周囲の人の行動を真似しやすく、好ましい選択肢を取りやすいからだとしています。
ジム仲間の存在が素晴らしすぎる
上記したように、仲間の存在は習慣化に大きな影響を与える要素の1つ。
しかし、仲間の存在のメリットはそれだけではありません。
2022年に行われた研究によると、
- 他人に見られることで、運動パフォーマンスが向上する
- 仲間の存在で自信が付きやすくなる
- 筋出力も向上するかも
と報告されています。
この研究によると、他人に見られるということで主観的な疲労感が減少し、自己効力感が増大するんだとか。
簡単に言うと筋トレなどの運動効率がアップするということ。
パーソントレーナーでも友人でも、誰でもいいので他人に見られるということが大切とのことです。
他人に見られるということで適度な緊張感と、客観的な視点で動作を行え、運動をより効果的に行えるとしています。
いずれにしても、習慣化・効率アップの両方に効果的な仲間の存在は大きいですね。
誘惑に負けるのも仲間が原因?
仲間の存在の大切さについて話してきましたが、仲間はどんな人でもいいというわけではありません。
2018年に行われた研究によると、「悪い仲間の存在は誘惑に負けやすく不健康に近づくぞ」と結論付けられています。
この研究で分かったこととしては、
- 1人で注文や買い物をする際、高カロリー・低カロリーの物を選らず確率は半々
- 複数人の場合、周囲の人が高カロリーのものを選んだ際、自分も高カロリーのものを選ぶ確率が83%に跳ね上がる
一緒に行った仲間が高カロリーのものを選んでいると自然と高カロリーのものを選んでしまいやすくなるんだとか。
これは進化の歴史としても当然のことで、周囲と同じものを食べる・行動をまねることで毒に当たるリスクや裏切りの匂わせなど、危険を回避しやすいからだとも考えられています。
この実験からわかることとしては、
- 人間は周囲の悪習慣に関与を受けやすい
- 人間は周囲にダイエットと真逆の行動をとる人がいるとダイエットが難しくなる
- ダイエットを成功させたいのなら、ダイエットと逆の行動をとる人を遠ざけるべし
仲間は良くも悪くも私たちに大きな影響を与えてしまう存在なんです。
どんな仲間をどこで・どうやって?
では、最後にどんな仲間を・どこで・どうやって です。
結論から言うと、
- 同じ目標・似ている目標を持つ人
- 職場やジムなど、普段から行く場所
- 会う・会話するなど、関わる頻度を多くする
たとえ仲間がいたとしても、向かっている方向が異なれば、目標達成には不向き。
同じ進行方向に向かっている仲間を持つことで目標達成への成功確率は大幅に向上すると分かっているわけです。
仲間はいるだけではいけません。実際にかかわってこそ、最大の効果を発揮できます。
そのためにも、職場やジムなど良くいく場所、身近にいるほどいいと言えるかもしれません。
別の研究では、家族内に同じ目標をもって頑張っている人がいるほど成功しやすいというデータもあります。
もし可能であるなら、パートナーや親・子供と一緒にダイエットをするということも良いかもしれませんね。
また、仲間は必ずしも同じレベルの友人でなければいけないというわけではありません。
身近に同じ目標を持つ人がいないという人や周囲に知られるのが嫌だという人は、ジムにいるトレーナーやオンラインでコーチをお願いするというのも良い選択ですね。