世の中は、「いくら食べても太らない人」「筋肉が付きやすい人」「すぐに太ってしまう人」が存在する不平等な世界だ。
体感的にも「体型は遺伝子によって決められているのでは?」と思うことありますよね。
残念ながら、これは事実です。
そういって「努力しても痩せられないんだ」とあきらめる必要はありません。
遺伝子によって決められているのは、骨格や代謝構造、内臓の働き具合など。
「太る」「痩せる」の最終的な結果は我々でもコントロール可能なんです。
重要なのは自分の遺伝子と上手く付き合っていくこと。
本記事で「太る・痩せるは遺伝子が関係している」ということを学び、自分の遺伝子について考えるきっかけになれば嬉しいです。
目次
遺伝子によって脂肪の付きやすさ・燃えやすさはこんなに違う
まず初めに、太りやすさと遺伝子は密接に関係しているという科学的データから見ていきましょう。
1997年、一卵性双生児の双子を対象にダイエットと遺伝子の関係について調べた実験によると、
「全ての双子に同じダイエット方法を試しても、ある双子は2㎏しか減らなかったが、ある双子は8㎏も減量できていた」という結果が出ました。
同じダイエット方法を行っても遺伝子によって5㎏以上も差が出ています。
また、他の実験や研究でも
- 脂肪の付きやすい遺伝子・脂肪が燃えにくい遺伝子は存在する
- 脂肪がつきやすい部位も遺伝子によって決まる
- 脂肪が燃えている順番も遺伝子が関係している
と結論付けられています。
中には日本人を対象とした大規模な実験も存在しているので、我々にとっても信憑性は高そうです。
いずれにしても、太る・痩せるということは遺伝子によって決めれているという残酷な事実は正しそうですね。
太りやすさがわかる3つの遺伝子
具体的に太る・瘦せるはどんな遺伝子によるものなのか。
人間には、遺伝子的に分類して3つのタイプがあるといわれています。
- 内胚葉型:太りやすい
- 中胚葉型:筋肉質
- 外肺葉型:痩せ型
上記の3つはあくまでもタイプの話であり、「自分は太っているから100%内胚葉型だ」などというわけではありません。
人によってバランスは様々で、「中胚葉よりの内胚葉型」「外廃葉よりの中胚葉型」など、それぞれ違いが出てきます。
また、中胚葉型・外肺葉型だからと言って肥満にならないというわけではありません。
3つのタイプはそれぞれが別のメリット・デメリットを持っています。
生活習慣や環境によってどの胚葉型でもカッコよく・美しい身体にはなれますし、肥満などになる可能性もあります。
大切なのは自分の遺伝子を理解し、上手く付き合っていくことですからね。
診断方法として「親指と中指でもう片方の手首をつかんでみる。つかんでみた時の隙間で判断する。」という方法がありますが、正確に測るのは難しいでしょう。
おすすめの判断方法としては、それぞれの胚葉型の特徴と自分を比較してみるのが良いと思います。
それでは、それぞれの胚葉型についてみていきましょう。
内胚葉型(太りやすく痩せにくい)
内胚葉型の特徴は以下の通りです。
- 丸みを帯びた体型
- 脂肪がつきやすい
- 筋肉が減りにくい
- おっぱいが大きい(女性の場合)
簡単に言うと、「太りやすい人」のことです。
代謝が低くく、脂肪を蓄積し、省エネモードになることがおおいため、ダイエットで苦しむ人が多いのが内胚葉型でしょう。
こう見るとデメリットしかないように思いますが、大昔の人類にとっては優秀な遺伝子だったといえるでしょう。
飢餓状態に強く、体内に栄養が残っていやすいため、筋トレなどで筋肉を効率よくつけられるというのもこのタイプです。
太りやすいというデメリットはありますが、筋肉が付きやすく・減りにくいというメリットもあります。
また、最近はやりの16時間断食などで効果を発揮しやすいのもこのタイプと言えるでしょう。
中胚葉型(油断すると太っちゃう)
中胚葉型の特徴は以下の通りです。
- 骨格がしっかりしていて筋肉質
- 肩幅が広くガッチリした体型
- 食べ過ぎるとしっかり太ってしまう
- 見た目のわりに体重が重い
いわゆる「筋肉質のスポーツマン」です。
スポーツは全体的にそつなくこなせる、運動神経がいい方だという人はこのタイプかもしれません。
見た目より体重が重く、筋肉が多い人ですが、油断するとしっかり肥満になってしまいます。
外肺葉型より筋肉が付きやすく、内胚葉型より太りにくい。
メリットもデメリットも、まさに2つのタイプの間のタイプです。
外肺葉型(隠れ肥満になりやすい)
最後は外肺葉型の特徴。
- 手足が細長く、細身な身体
- 脂肪が付きづらく太りにくい
- 筋肉が付きにくい
- おっぱいが小さい(女性の場合)
簡単に言うと「ほっそりした痩せ型」
モデル体型のような身体で、いくら食べても太らないという羨ましいタイプですが、デメリットもあります。
それは、筋肉が付きづらく・減りやすいということ。
内胚葉型の真逆と言っていいでしょう。
男性にとっては筋肉をつけて身体を大きくすることが難しかったり、女性では丸みを帯びておっぱいが大きめの女性らしい身体になりずらかったりとデメリットも多いんです。
そして、筋肉が付きづらいということは、内臓脂肪が蓄積しやすいということもあります。
つまり、アルコールによる脂肪肝やビール腹といった隠れ肥満に陥るケースが多いのも外肺葉型だといわれています。
太りにくい体質である外肺葉型でもいろいろと注意する点はありそうですね。
まとめ
最後に今回のまとめ。
- 人間の太りやすさは遺伝子によって決められている
- それぞれのタイプにはメリット・デメリットがある
- 自分の遺伝子タイプと上手く付き合うことが重要
前記しましたが、この胚葉別のタイプは「100%内胚葉型」「完全な外肺葉型」ということはなく、「内胚葉よりの中胚葉型」などバランスは人それぞれです。
それぞれにとってメリットもあればデメリットもある。
他人を羨むより自分の遺伝子と上手く付き合う方法を模索していくことの方が重要そうですね。