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進化はなぜ起こるのか。「生物は自然淘汰をへて今に至った」

今地球上に存在している生物は元をたどれば同じ祖先から進化してきた存在です。

その進化は気が枝分かれするように様々な多様性を生みました

進化論はイギリスの自然科学者チャールズ・ロバート・ダーウィンが提唱した「生物は長い年月をかけて進化していく」というもので、なんとなく知っている人は多いと思います。

しかし、ダーウィンの進化論はいくらか誤解せれていることもあるため、本記事を読み、誤解がとけ少しでも進化について興味が持った人が増えると嬉しいです。

本記事では、ダーウィンの進化論に対する誤解、そもそも進化はなぜ起こったのかについて解説していこうと思います。

そもそも進化とは何か

そもそも進化とは、長大な時間経過に伴い生物が変化していくこと

生物が子孫を残していく中で、ある個体の遺伝子にたまたま変異が起こる

その変異が生存に有利に働いた場合はその個体が生き延びやすく多くの子孫を残す

すると、生存に有利な遺伝子を持った個体が多くなる。

これが進化です。

進化のための変異は何か目的があったからではなく、長い歴史の中でたまたま起こったものなのです。

例としてよくキリンが使われるのでご紹介します。

人間に身長の高い・低いがあるように、キリンにも首が長い・短い個体がいました。

これらの個体同士を比べると高い場所̪ある餌をとれる首の長い個体の方が生存に有利だったため首の長い遺伝子の方が子孫に伝えっられていったという感じです。

決して首をよく伸ばしていたから長くなり、それが子孫に反映されたというわけではありません。

現代でも親の遺伝子で優秀な子が育つことはあっても、親が努力して得た技術が遺伝することはないですもんね。

次からはダーウィンの進化論についてよく誤解されがちなことを紹介していきます。

進化論に対する誤解①

一つ目の誤解は、「進化は弱肉強食の理論だ」という誤解。

確かに、進化は生存競争によって生まれるものです。

同種との競争、他種との競争、環境との競争。

食べるものや住む場所に限りがあるため、競争に有利な個体が遺伝子を残していったのは事実です。

しかし、これは「食う、食われる」とした弱肉強食とは似ているようで違います

進化していく中での競争とは、食べ物や環境を取り合い、それを獲得できたものが生き延びたということ

ライオンは捕食対象のシマウマと競争しているのではなく、違うライオンやシマウマを捕食する他の種と競争し進化していったのです。

誤解②

二つ目の誤解は、「一番優れている生物は人間だ」という誤解。

人間が今いる生物の中で一番進化していて優れていると感じることはありませんか?

私も以前は人間は他の生物より優れていると感じることは多くありました。

確かに、人間は思考し、集団を構成し、社会をここまで発展させました。

創造力という点では人間は優れているといえます。

しかし、他の点で見れば人間より優れている生物はたくさんいます

私たちは自らエネルギーをつくれませんが植物は自らエネルギーをつくれます。

私たちは空気の薄い上空では呼吸できませんが鳥類は上空でも呼吸できます。

他にも考えればきりがありません。

何を「優れた」と考えるかによって順位は入れ替わるのです。

誤解③

三つ目の誤解は、「進化階段のように徐々に進歩している」という誤解。

今いる生物たちが段階を踏んでいき哺乳類となったということは誤解といえるでしょう。

現代を生きる生物も長い歴史をへて進化していくでしょう。

しかし、チンパンジーが進化した先は人間ではなく、より最先端になったチンパンジーなのです。

また、進化は単純なものから複雑なものに進歩しているという考えも誤りです。

寄生虫などは自らの身体から内臓をなくすという方法をとり生き残りました。

これは一見、退化といわれますが、退化も生物学上は進化の一つなのです。

つまり、

進化とは、段階的に進むのではなく、それぞれが異なった変異をみせ多様性をうみ枝分かれのように進んできたということです。

今いる生物はどれも最先端の能力を持った種なのです。

進化について知る意義

ここまで進化について述べてきましたが、今さら進化について学ぶ意味はあるのでしょうか。

私はあると思います

それは、以下の項目を考えることができるからです。

  • 生物・人類はみな平等である
  • 優れている・劣っているは考え方次第
  • 人体の構造にイメージがわきやすい
  • 未来を考えるきっかけになる

また、進化は他の学問にも結び付いて研究が進められています。

進化医学という分野では、「病気はなぜ起こるのか」「進化の過程でなぜ病気が自然淘汰されなかったのか」について考えます。

そして、肥満や糖尿病、不眠、うつといった古代にはなかった現代病について解決策なども提示されてきています。

他にも進化心理学という分野では男性と女性の考え方の違いなどの研究もされていて、今後もどんどん新たな発見があると考えられます

まとめ

1800年代に出版させたダーウィンの著書「種の起源」は今まであった進化についての世界観を覆しました。

200年以上前に書かれた本にもかかわらず、内容は現代考えられている進化論と比較しても素晴らしい書籍とされています。

今回の記事では、進化について・よくある進化に対する誤解・進化のついて学ぶ意味について解説しました。

生物はみな共通も祖先をもった家族のようなもの。

「過去の生物の歴史を知り、今そして未来について考える。」

そんなきっかけになったら私は嬉しく思います。