飲み会の後にラーメンや、甘いのもが食べたくなる。
そんな経験はありませんか?
不健康だと分かっているのにやめられない悪習慣の代表例、飲みの後のラーメン。
その悪習慣には、原因があります。
それは、セロトニン(幸せホルモン)不足とドーパミン(欲求ホルモン)中毒。
ラーメンや甘い物を欲する欲と、セロトニン・ドーパミンはどのように関係しているのか。
解決策はあるのか。
詳しくみていきましょう。
セロトニンとは?
セロトニンとは、神経伝達物質の1つで、精神を安定させる働きを持ちます。
セロトニンは心身の心地よさや健康状況に大きく関与し、幸せホルモンとも呼ばれています。
セロトニンの低下には、うつ病やパニック障害などの症状を引き起こす場合もあり、
自然に触れる・温泉などでリラックスするなどの行動で分泌されやすく、自律神経を整えるために最も重要なものの1つと言っていいでしょう。
セロトニンは脳内でトリプトファンという必須アミノ酸を原料とし、ブドウ糖を使った反応で生成されます。
トリプトファン自体は体内で合成されず、食事から摂取しなければいけませんが、
食事から摂取したトリプトファンが脳内でセロトニンに変わり、心身の幸せを感じるという流れになってきます。
ドーパミンとは?
ドーパミンも、神経伝達物質の1つ。
やる気や快楽・幸福感を感じるもので、別名「欲求ホルモン」。
人間は、欲求があるからこそやる気になり、集中し、幸福を感じます。
もっと。もっと。と次から次へと出てくる欲求を満たしていくことに快感を感じるんです。
このドーパミンはフェニルアラニン・チロシンという必須アミノ酸から合成され、
何かに挑戦する・達成する・好きなことに取り組む等で増え、快楽を感じます。
人間は、快楽(ドーパミン)を求め、進化を続けました。
その結果、人類は地球上で反映し、今の社会をつくってこれたんです。
お酒を飲むとセロトニンが少なくなる
飲み会の後、締めのラーメンや甘い物が欲しくなる原因の1つとして、セロトニン不足があります。
セロトニンは上記した通り、精神の安定に不可欠な物質でして、食欲をコントロールする作用も持っているんです。
そして、研究結果によるとお酒の量が多いとセロトニンの量が減るというデータがあります。
体内のセロトニンが少なくなると、身体はセロトニンを分必する方向に働いていきます。
セロトニンはトリプトファンから合成されますが、その時の反応にはブドウ糖も必要になってきます。
ブドウ糖が必要ということは、自然と糖質を欲するようになってしまうんですね。
つまり、お酒によって減ったセロトニンレベルを元に戻すために、必要以上に糖質が欲しくなってしまっているわけです。
ドーパミン的悪い欲求は習慣によって結びつく
飲みの後に糖質を欲する原因として、もう1つ。
脳内が混乱して中毒状態になっているというものもあります。
お酒と飲むと、脳が一時的に混乱するというのはイメージが付きやすいですよね。
脳が混乱状態にある時は、普段よりまともな判断が下せません。
そんな中、何度もお酒の後にラーメンや甘い物を食べることが多く、習慣化してしまっている場合は、
お酒を飲む(一時的にドーパミンがでて快楽)→新しいドーパミン刺激が欲しくなる→ラーメンを食べる(新しいドーパミン快楽)
の無限ループとなります。
タバコやお酒、お菓子などのジャンクフードを食べると簡単に快楽を感じることができます。
タバコやお酒による脳の混乱、高糖質高脂質の食品による衝撃など
世の中には、即時的に快楽を生むものが出現してきました。
私たちの脳は、そうして発生したドーパミンと、挑戦や達成といったポジティブなドーパミンの発生を区別できません。
今までは人類の発展に貢献してきたドーパミンも、悪習慣と結びつくことで健康を害する悪者になってしまうのは皮肉な話ですね。
解決策の提案
最後に、締めのラーメンや甘い物の悪習慣から抜け出す解決策の提案をいくつかしておきます。
- セロトニンを分泌すさせやすい食べ物を食べる
- 自然に近い炭水化物を摂取する
- マイルールを決めておく
順番に見ていきましょう。
糖質への欲がセロトニン不足による影響によるものなら、セロトニン自体を多くすればいい。
単純な発想ですが、効果は絶大です。
セロトニンを分泌させるには、トリプトファン・ビタミンB6などが重要。
そこで、おすすめの食材がこんな感じ。
- ナッツ類
- 赤身魚(マグロ・カツオ)
- バナナ
- 乳製品(チーズ・ヨーグルト)
これらは全体的にトリプトファンが豊富で、余計な欲求を跳ね飛ばせます。
どうしても麺類が食べたいという方は、蕎麦などもアリですかね。
次の方法は、どうせ食べるなら健康的なものを食べようぜ としたもの。
自然な炭水化物としては、フルーツやイモ類など。最悪でもおむすびやお茶漬け。
フルーツやイモ類は、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富で、痩せるかどうかは別としても、健康に欠かせない栄養を持っています。
どうせ糖質を取るなら、一緒に栄養も。
どうしてもフルーツやイモ類が嫌なら、質の悪い物質を入れないように米など、加工の少ない物を選ぶ。
決してラーメンやお菓子が悪い物と言っているのではないのでご安心を。
最後に紹介するものは、マイルール。
自分で勝手に、自分にルールを作るというものです。
例えば、
- 締めに行ったときは、1番量が少ない物を選ぶ
- 1カ月に1回は罪悪感なく楽しむ(他は我慢する)
- 誘惑に負けてしまったら友人に罰金を払う
など、自分にとって許せる範囲を決めておくようなことです。
これらはあくまで例ですが、しっかしとマイルールを決めている人と、なんとなくで行っている人には天と地ほどの差が出ます。
ルールを決める時は、具体的かつ現実的ということに注意して自分のルールを決めてみましょう。