ダイエットをしていると、どうしてもお菓子が我慢できない時もあるでしょう。
この現象が起こる原因は大きく2パターン存在していまして、
- 脳が報酬を求めている
- 単純な栄養不足
①のパターンでは心理的アプローチで欲望を抑えることができる一方、②のパターンでは心理テクニックを使っても我慢できないというパターンが多くあります。
ダイエットに真面目に取り組んでいる人ほど②栄養不足パターンの人が多く、そのせいで食べ過ぎが起こり、結果としてダイエットが失敗してしまうという人も…
②栄養不足パターンで食欲が抑えられないという人は足りない栄養素を健康的な食品で補うことで食欲が安定しやすく食べ過ぎ防止にもつながります。
人によって「無性にパンが食べたい」「チョコが食べたくなる」など食べたいものが違ってくるので、それぞれに合った代用食品を知っておきましょう。
欲望を我慢ずるのではなく、身体に必要な栄養素を与えてあげるということが重要。
そんな、自分の身体が求めているサインについてみていきましょう。
目次
基本はカロリー不足を疑う
栄養不足で食欲が暴走するパターンとして、最も多いのがそもそものカロリー不足です。
人間は食べ物からエネルギーを摂取しないと生きていくことができません。
人間が1日に消費するカロリーは、
- 基礎代謝:寝てても消費されるカロリー
- 活動代謝:動くことによって消費されるカロリー
- 食事誘発性熱産生:食べることによって消費されるカロリー
の3つに分けられており、最低でも基礎代謝量のエネルギーを摂取していかないと正常な機能を働かせることができません。
過度なダイエットをしていると、摂取カロリーが基礎代謝以下になってしまっている人も見受けられるので、注意しましょう。
自分の基礎代謝や総消費カロリーを知りたい方は、TDEEで検索し、身長・体重を入力すれば簡単に調べられます。
自分の基礎代謝はダイエット中の大きな基準となるので把握しておくことをおススメします。
また、基本的なタンパク質・脂質・炭水化物のバランスが乱れていることも食欲が乱れる原因になります。
食欲が乱れている人は、ダイエットより優先して食欲コントロールをみにつけることが先決かと思われます。
当ブログでも何度か紹介している内容なので参考にしていただけると幸いです。
パンが食べたい時
パンが食べたい時は窒素(タンパク質)不足と考えられます。
窒素はタンパク質の構成成分で、タンパク質の16%を占めているといわれています。
飢餓状態などでエネルギー不足を感じている場合は、筋分解が促進している可能性があり窒素の排出量が多くなります。
その結果、身体を構成する窒素の量が不足。エネルギー不足を補うためにすぐにエネルギーになるパンを欲してしまうわけです。
また、タンパク質を十分に摂取している場合でも、筋分解が多く起きている人は窒素の排出量も多いためパンを欲してしまいます。
そのため、パンの食べたい欲が抑えられない人は、タンパク質の摂取と窒素を多く含んだ食品の摂取が有効です。
おすすめの食材は以下の通りです。
- 緑黄色野菜
- ナッツ類
- 卵
麺類が食べたい時
小麦製品などの麺類の欲求が強い場合はクロミウムの不足が考えられます。
クロミウムはインスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを促進するといわれており、血管内の栄養を細胞内に取り込むのに欠かせない物質です。
タンパク質・脂質・炭水化物の代謝に欠かせない存在で、抗酸化作用も有することが知られています。
クロミウムが不足するとインスリンの効きが悪くなり、身体が消化しやすくエネルギー源になり、ツルっと簡単に食べられる麺類を欲します。
麺類欲が多い人はクロミウム不足を疑ってみましょう。
そんな人におすすめの食材は以下の通り。
- トマト
- りんご
- さつまいも
- 玉ねぎ
- ぶどう
甘いお菓子が食べたい時
仕事終わりに甘い物が欲しくなるでもお話しましたが、甘い物欲が強くなる場合は以下のような症状・栄養の不足の可能性があります。
- 低血糖症状
- トリプトファン
- クロミウム
- 硫黄
- リン
甘い物(糖分)は即時的なエネルギー・即時的な快楽(ドーパミン)を得られるため、最もよく出てくる症状となります。
また、ストレスが多い環境だとストレス緩和のために身体が快楽を求めるため甘い物を欲する回路が形成されてしまうわけです。
そのため甘い物欲がある際は以下のようなものを摂取するようにしてみましょう。
低血糖症状
- フルーツ
- トマト
- サツマイモ
- じゃがいも
- 豆類
- ダークチョコレート
トリプトファン
- 大豆製品(納豆・味噌・醤油)
- チーズ
- ヨーグルト
- ごま
- さつまいも
- カボチャ
クロミウム
- トマト
- りんご
- さつまいも
- 玉ねぎ
- ぶどう
硫黄
- アブラナ科の野菜(ブロッコリー・キャベツ・ケールなど)
- にんにく
- 玉ねぎ
- ニラ
リン
- 豆類
- ナッツ類
- 低脂質の肉(鶏肉・赤身など)
- 魚
- 卵
塩味のお菓子が食べたい時
塩味のお菓子が食べたい欲がある人は、ストレスホルモン過多・クロライド不足が考えられます。
塩味は身体を動かすために必要なミネラルを欲しています。
そのため、塩気の多い食べ物が食べたい場合は以下のような食べ物を摂取しましょう。
ストレスホルモン過多
- 緑黄色野菜
- ビタミンB群
- ビタミンC
- フルーツ類
クロライド不足
- 海藻類
- トマト
- レタス
- オリーブ・オリーブオイル
チョコレートが食べたい時
チョコレートが食べたい場合、甘い物(糖分)を欲していると勘違いしている人もいますが、チョコレート欲がすごい時はマグネシウム不足の可能性が高いです。
マグネシウムはストレス過多な状況下では尿から排出されてしまう可能性もあるため、日々のストレスが多いという人は意識的に摂取したい栄養素です。
マグネシウムが豊富な食材としては以下の通り。
- 海藻類
- 豆類
- 子魚
- ナッツ類
ポテチが食べたい時
ポテチが無性に食べたい場合は必須脂肪酸・クロライド不足。そのため、以下のような食材がおすすめです。
必須脂肪酸
- 青魚(サバ・イワシなど)
- ナッツ類(特にクルミ)
- 亜麻仁油・えごま油
クロライド
- 海藻類
- トマト
- レタス
- オリーブ・オリーブオイル
チーズが食べたい時
チーズ欲がすごい際は、必須脂肪酸・カルシウム不足。
そのため摂取しておきたいのは以下の通り。
必須脂肪酸
- 青魚(サバ・イワシなど)
- ナッツ類(特にクルミ)
- 亜麻仁油・えごま油
カルシウム
- 甲殻類(エビ・カニ)
- 大豆製品
- 小松菜
- ブロッコリー
カルシウムはビタミンDとの合同摂取で効果が増すのでキノコ類などのビタミンDを豊富に含んだ食材と一緒に摂取することをおススメします。
炭酸飲料水が飲みたい時
無糖の炭酸水は健康的にもダイエット的にも有効ですが、欲が強すぎる場合はカルシウム不足が考えられます。
そのため、
- 甲殻類(エビ・カニ)
- 大豆製品
- 小松菜
- ブロッコリー
- ビタミンD
の摂取がおすすめ。
アルコールを飲みたい時
アルコールを欲する原因は複数ありますが、足りない栄養素としては、カルシウム・グルタミン・タンパク質・カリウムが考えられます。
足りない栄養素を補うと同時にアルコールの摂取量を控えることがポイント。
アルコールの過剰摂取はデメリットが大きくお勧めできません。
あくまでも量には十分気を付けて摂取していきましょう。
カルシウム
- 甲殻類(エビ・カニ)
- 大豆製品
- 小松菜
- ブロッコリー
グルタミン
- キャベツ
- ほうれん草
- 大豆製品
- 卵
タンパク質
- 鶏肉
- 白身魚
- 卵
- プロテイン
カリウム
- 海藻類
- フルーツ
- イモ類
まとめ
食欲と身体が求める本当の栄養素にギャップが生じてしまっている人が非常に多くいます。
そんな方は今回紹介した代用食品を摂取すると同時に、自分のセットポイントを正常化していくことがポイント。
セットポイントやその他食欲コントロールについては別記事でも解説しているので参考にしていただければ幸いです。
最後に代用食品として常備しておきたいものものせておきます。