ダイエット

【初心者向け】ダイエット栄養の基礎知識。同じ1gでも糖質と脂質でカロリーが違う。

痩せるか太るかは自分の摂取しているカロリーと消費しているカロリーの収支によって決まっおり、人間が摂取しているカロリーは三大栄養素からきています

三大栄養素とは、人間を構成し生きていくために不可欠な栄養素で、タンパク質・脂質・炭水化物の3つ。

主なカロリーの摂取源である三大栄養素ですが、ダイエット中はこれらのバランスをどうすればいいの?と疑問に思う方も多いと思います。

最近では「糖質は肥満の原因」「脂質は控える」などと言われますが、それは本当でしょうか。

三大栄養素はどれも生きていくのに必要不可欠な栄養素。

全てをバランスよく摂取することが健康にもダイエットにも重要というわけです。

とはいえ、三大栄養素は特徴がそれぞれ違い、1gあたりのエネルギー密度(含まれるカロリー)も違うため栄養素の知識がないとバランスよく摂取することが難しい場合もあります。

そこで、今回は超初心者向けに三大栄養素のカロリーや身体での役割について解説し、ダイエット中の栄養バランスについて解説していきます。

本記事を読んで、それぞれの三大栄養素の必要性を理解し、ダイエット中の適切なPFCバランス(三大栄養素のバランス)を設定できる人が増えると嬉しいです。

カロリーって?

そもそもカロリーとはエネルギーの単位

1ℓの水を1℃上げるのに必要なエネルギー量を1㎉と定義します。

人間が生きていくにもエネルギーは必要です。

とはいえ、人間は植物のように自らエネルギーにを産み出すことは出来ませんから、食べ物によってカロリーを摂取し生存しているというわけです。

「ダイエットの基礎知識」でもお話しましたが、人間は摂取したエネルギーを貯蔵・分解して生きています。

そこで重要になるのが、食べ物によって含まれるエネルギー(カロリー)が違うという事。

カロリーを含む栄養素は主に炭水化物・脂質・タンパク質の3つで、これらを合わせて三大栄養素というわけです。

三大栄養素とは

上記したように、三大栄養素は炭水化物・脂質・タンパク質からなる人間が生きていくために欠かせない栄養素です。

エネルギー産生栄養素とも呼ばれ、生存・活動するための活力を与える重要な物と言って良いでしょう。

三大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)にビタミン・ミネラルを足して五大栄養素とも言いますが、カロリーを含み人間が生きていくエネルギーを与えてくれるのは三大栄養素だけなんです。

この三大栄養素のバランスの事を P:タンパク質(Protein)、F:脂質(Fat)、C炭水化物(Carbohydrates)の頭文字をとってPFCバランスと言います。

外食や買い食いが多い人はPFCバランスが乱れる傾向にあり、健康・ダイエットにはよろしくないと言われているんです。

ダイエットの成功確率を上げるためには適切なPFCバランスの設定が重要ということですね。

とはいえ、炭水化物・脂質・タンパク質はそれぞれ役割も違い、カロリーも異なります。

次章よりそれぞれの役割やカロリーについても学んでいきましょう。

炭水化物って何?

炭水化物=糖質+食物繊維

炭水化物≒糖質は1gあたり約4㎉のエネルギーを生産。

主に身体を動かすエネルギー源として使われています。

体内ではグルコースという形で血管内や肝臓・筋肉に存在しており、すぐに使える即時的なエネルギーとして重宝されています。

糖質は即時的なエネルギーとして使える一方で体内に貯蔵できるのは限りがあり、肝臓や筋肉内のグリコーゲンが不足したら疲労感や倦怠感を感じます。

また、糖質の摂取量は血糖値との関係が強く、他の栄養素(脂質やタンパク質など)を細胞内に取り込むために必要なきっかけを作ってくれるという特徴もあります。

他にも、脳は糖質(ブドウ糖)を唯一のエネルギー源として働いているので、脳を正常に働かせるためにも糖質は重要ということです。

ダイエット中に過度な疲労感や頭がぼーっとするなどの症状が出ている場合は糖質が不足している可能性がありますね。

おすすめの糖質源や摂取量に関しては別記事でも書いているのでご参照ください。

炭水化物を極めろ。ダイエット中の炭水化物(糖質)は何を?どのくらい?

脂質って何?

脂質は大きく 飽和脂肪酸(動物油などで常温で個体)と不飽和脂肪酸(植物油や魚の脂で常温で液体)に分けられます。

脂質は1gあたり約9㎉のエネルギーを生産し、糖質やタンパク質の2倍以上のエネルギー密度をもつ貴重なエネルギー源です。

ビタミンやミネラルを体内に吸収する際に欠かせない栄養素でホルモン生成や細胞膜、肌の健康など多くの役割を持っています。

脂質はカロリーが大きいことからダイエット中に敬遠されがちな栄養素ですが、体内の機能を正常に働かせる潤滑油のような働きを持っており、痩せていくための代謝機能にも大きく関係しているため、ダイエット中でも摂取しなければいけない栄養素です。

とはいえ、動物性の脂質や参加した脂質は体内の炎症を促進させてまったり、脂質の摂りすぎによるカロリーオーバーで肥満になってしまう可能性は高いため摂りすぎ注意な栄養素でもあります。

再度言うようですが、人間の機能をフル活用するには脂質が欠かせない栄養素というのは間違いないため、良質な脂質をバランスよく摂取するということがダイエット成功の鍵を握っているといっていいでしょう。

おすすめの脂質源はこちらを。

脂質を極めろ。ダイエット中の脂質は何を?どのくらい?

タンパク質って何?

タンパク質は1gあたり約4㎉のエネルギーを生産します。

ご存じの人も多いとは思いますが、人間の身体は60%が水分、15~20%がタンパク質でできているといわれています。

これは、水分を除くと半分以上はタンパク質で占められているということで、筋肉・臓器・肌・髪の毛・体内のホルモン・免疫物質に至るまで、すべてがタンパク質ということです。

タンパク質は多数のアミノ酸が結合して構成されており、複数のアミノ酸の組み合わせから多数のタンパク質ができているということになります。

タンパク質は食欲のコントロールや筋肉分解を防止するとも言われており、ダイエット中は1番意識したい栄養素。

逆に、タンパク質が不足すると成長障害や免疫力の低下、筋肉の減少など様々なデメリットが訪れます。

食材から摂取が難しい場合はプロテインなどで補給するという方法もありのでダイエット中のタンパク質摂取は意識的に行いましょう。

おすすめのタンパク質源はこちらを。

タンパク質を極めろ。ダイエット中のタンパク質は何を?どのくらい?

理想のPFCバランス

P:タンパク質 F:脂質 C:炭水化物について簡単に役割とカロリーについてみてきましたが、ダイエット中はどんなバランで摂っていくのが良いかについても解説していきます。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020)」によると、

  • Pタンパク質:13~20%
  • F脂質:20~30%
  • C50~65%

とされています。

これは生活習慣病予防と重症化予防の観点から推奨されているバランスであります。

とはいえ、効果的にダイエットをしていきたいといった場合はややタンパク質の摂取量が低くなりがち。

この理由としては、日本人は古来より米を主食とし炭水化物中心の食生活を送っていたことが考えられます。

炭水化物をしっかり摂取するという事には同感ですが、ダイエットを進めていくならタンパク質の摂取量を少し上げるのが吉。

研究によると、ボディメイク・ダイエットを行う際はタンパク質の摂取量を体重×1.6g程度にするということが推奨されているようです。

なので、ダイエット中はの理想のPFCバランスは以下の通り。

  • Pタンパク質:30%
  • F脂質:20~30%
  • C炭水化物:40~50%

このバランスを基準として、

・筋トレをガッツリやっている人は脂質の割合を20%まで減らしタンパク質をあげる

・活動量が多い人は脂質を20%まで減らし炭水化物をあげる

・デスクワークが多い人は炭水化物を下げ脂質をあげる

このように自分に合ったバランスを見つけることが重要です。

個人的には、筋トレ日はP:F:C=3:2:5。オフ日はP:F:C=3:3:4 が1番調子がいいのでこのまま継続していこうかと。

慣れてきたら日によってPFCバランスを変えるというのも良いとは思いますが、基準はある程度持って継続できる範囲を目指しましょう。

くれぐれも、炭水化物を減らしすぎる脂質を摂らない といったような極端な制限はやめましょう。

すべてはバランス。太る栄養素もなければ痩せる栄養素もありません。

自分の身体の声をきいて、継続できる方法をさぐっていきましょう。