心理学という言葉は知っていても、進化心理学という言葉を聞いたことがある人は少ないですよね。
進化心理学とは、簡単に言うと「人間の欲や感情はどこからきて何のためにあるのかを人類の進化の歴史から考えた学問」という感じです。
本記事では進化心理学とは具体的に何だ?という疑問から、現代を生きる私たちが進化心理学を学ぶ意義・意味はあるのかについて解説していこうと思います。
結論から言うと、私は進化心理学を学ぶ意味は大いにあると感じています。
なぜそう感じたかについても説明していきますね。
進化心理学という学問
進化心理学という言葉は「進化」と「心理学」からなっています。
それぞれを簡単に説明すると、
「進化」とは、長大な時間の中で生物が徐々に変化すること。
生物が子孫を残していく中で、ある個体の遺伝子にたまたま変異が起き、その変異が生存に有利に働いた場合はその個体が生き延びやすく多くの子孫を残す。
「心理学」とは、心と行動の学問で、心と行動の関係性について理解するものです。
これらを合わせた「進化心理学」は、人間の心と行動の関係は進化の過程で構成されてきたという「人間の本性を探る学問」なのです。
進化心理学のポイントは以下の通りです。
- 人間の欲や感情は私たちの祖先の過去の体験の集積
- 人間の本性は「食う」「寝る」「子孫を残す」という普遍的なもの
- 人間の本性について理解を深めていく
進化心理学では個人個人の感情ではなく、人間が誰しも共通して持っている欲や感情についての学問です。
欲や感情はどこから来るのか
地球上に存在する生物が共通して持っている欲とな何でしょう。
それは、「自分の遺伝子を残すこと」です。
どんな生物も、自分の子孫を残すために日々生きています。
人間の欲や感情も根本にあるのは同じではないでしょうか。
「不安」という感情をみてみましょう。
私たちは明日から新しい職場にいく・初めての人と会うときで不安を感じますよね。
「不安」は未来に起きるかもしれない脅威の可能性によっておき、その可能性を考えられるかどうかが今までの人類にとっては重要でした。
私たちの祖先は、夜寝ている間にライオンに襲われるかもしれないと「不安」を感じ、対策をたて生き残ってきました。
不安以外の感情もこのように、生き延びていくために必要だったために生まれ、現代でも残っているのです。
つはり、欲や感情は進化によって生まれ、感情=進化心理学ということです。
過去からの進化を知り現代を生きる
私たちの先祖の時代では、「不安」「怒り」「喜び」などの感情はすべて生きていくことに有利に働いていました。
「不安」で危険を回避し、「怒り」で瞬発的なパワーを生み、「喜び」を原動力に生きてきました。
そこで生存競争に勝った者の子孫が今の我々です。
しかし、過去と現在は大きく違います。
現代は過去より安全で、狩猟を行わずに食べ物が手に入り、報酬に溢れています。
今と昔の環境が違いすぎることにより、今までは生存に有利だった感情が不利に働くようにもなりました。
具体的には、肥満・うつ病・睡眠不足といったような現代病です。
こんな現代を過ごす中で感情を知る学問の必要性はないのでしょうか?
進化心理学を学ぶ意義
私たち人間の本質は、長い歴史の中でご先祖様たちが経験し生き延びていく中で進化してきたものです。
進化心理学は人間の本質を探る学問。
過去と現代では環境は大きく違えど、本質はほとんど同じです。
本質を知ることで少しでも現代が生きやすく感じることはあると感じます。
実際に私は、進化心理学を学ぶことで現代病と呼ばれる症状がなくなりました。
そして、感情のコントロールもしやすくなりました。
なにより、学んでて楽しく、興味深い内容でした。
こう感じてくれる方が少しでも増えたら嬉しく思います。
オススメ書籍は以下の通りです。